フランス・アールヌーヴォー・アールデコ期の工芸ガラス工房の代表格であるドームが1920年代後期に、アールデコの興勢とともに1927年から1932年の間に開設した室内実用アートガラス装飾品のブランド、Lorrain銘(Verrerie de Belle-Etoile & Cie)が使用された、ドームが得意としたアールヌーヴォー・アールデコ期の代表的ガラス装飾技法で、色を混ぜ合わせ表現するヴィトリフィカシオン彩を使用したシャンピニオン(キノコ型)ランプです。このランプに用いられた装飾は、欧州などでヴィトリフィカシオンと呼ばれるドームの代表的技術を用いた物で製作中に色ガラスの粉をまぶし付け、様々な色合いの混ざり合いを演出します。造形は、一点一点、型を粉砕して創り出される量産の出来ないパートドヴェールで、やわらかい曲線のフォルムのシェードフォルムに、繊細なヴィトリフィカシオンの発色など、落ち着いた華やかさを有します。